「豊かな人生に学ぶ会」が9月17日、豊田市立保見中学校(豊田市保見町)で開かれた。
同校の学区内にブラジルやペルー、ベトナムなど、海外にルーツを持つ人たちが暮らす保見団地があり、全校生徒の約4割を海外ルーツの生徒が占めている。
同講演会は、生徒が夢を持って日々の生活を送ることの大切さを感じ、将来の展望を持つことを目的として、夢の実現のために努力している人を招き、毎年開いているもの。
今年は、名古屋グランパスに所属するマテウス・カストロ選手とポルトガル語通訳の佐々木トニーユタカさんを招き、「夢をもつこと~今、自分にできること~」をテーマに開いた。
全校生徒約370人が体育館に集まり開かれた講演会は、事前に生徒から募集した中学生の頃の夢や仕事のやりがい、つらかったこと、苦しかったことなどの質問に答える形で進められた。
質問を受け、マテウス選手は、子どもの頃からサッカーを愛し、サッカー選手になりたいという夢を持ち続け、諦めるめることなく自分を信じて練習をしたことで、プロとしてサッカーができる喜びを話し、併せて、けがをすると大好きなサッカーができず、チームの力になることができない辛さも語った。
佐々木通訳は、サッカー選手になることはできなかったが、サッカーにつながる、力になれるようにという思いで通訳の仕事をしていること、それにより、選手のサポートができる事のやりがいについて話した。
その他、サッカー選手をサポートする職業として、栄養士やトレーナーなどの話もあり、これからの進路を決める生徒たちは興味を持って耳を傾けた。
話を聞いた3年生の生徒からは、「ひたすら挑戦していくというのは、どんな夢にもつながると思うので、自分もいろいろなことにチャレンジしていきたい」「2人のサッカーへの強い愛と、目標を追い続けることの大切さを学ぶことができた」などの感想が聞かれた。
終了後、マテウス選手は「少しでも、子どもたちに夢を与えることができればうれしい。自分の気持ちを彼らに伝えることができてすごく光栄」と話していた。