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豊田産業文化センターで「さんかくフェスタ」 誰一人取り残さないまちを目指して

さんかくフェスタ2021の会場に設けられた「ファミリーシップ宣言」の紹介ブース。

さんかくフェスタ2021の会場に設けられた「ファミリーシップ宣言」の紹介ブース。

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 豊田産業文化センター(豊田市小坂本町1)で11月28日、「さんかくフェスタ2021」が開催された。

豊田産業文化センターで「さんかくフェスタ」 誰一人取り残さないまちを目指して

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 同イベントは、豊田市が取り組む男女共同参画のテーマを周知するとともに、多様な個性を受け入れ誰もが活躍できる社会づくりの一環として、とよた男女共同参画センター「キラッ☆とよた」の登録団体の発表の場として毎年開いているもの。

 会場には、キラッとよたや活動団体のパネル紹介やバザーなど14ブースが出展し、ワークライフバランスやLGBT、子育て、ジェンダーに関する取り組みを紹介。小ホールでは「さんかく講演会」と題して基調講演が行われた。

 講演に先立ち、主催者を代表して太田稔彦豊田市長があいさつに立ち、「豊田市は今年7月16日にファミリーシップ宣言を行った。さまざまな立場の人たちが互いにつながりやすく、尊重し合え、誰一人取り残さない豊田市を目指していきたい」と述べ、誰もが暮らしやすいまちづくりに対する意欲を示した。

その後、フェンシングの元女子日本代表でトランスジェンダーの杉山文野さんが基調講演を行った。

 「ダブルハッピネス辛さが2倍なら楽しさも2倍」をテーマに講演した杉山さんは、女性用避妊薬と男性の機能回復薬の承認速度の違いを例に挙げ、日本社会は男女不平等社会で公平な見方が重要と訴えるとともに、自身が成長過程で抱えてきた性の違和感やカミングアウトするに至った体験談を紹介。

 国内におけるLGBTQの人の割合がAB型の血液型や左利きの人と同じ割合で、身近にいるかもしれないと説明。「性のあり方は目に見えない。身近にいないのではなく、言えないだけではないのか。親子や兄弟、友人などで何でも話せる関係性をつくることが大切」と話し、「マイノリティーの課題はマジョリティーの課題として向き合ってほしい」と呼び掛けた。

 同イベント担当のとよた男女共同参画センター職員の宮地さんは、「講演会を通じて多くの方にファミリーシップ制度を知っていただき、LGBTの当事者や関係者が幸福感を享受できるまちにしていきたい」と話す。

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