春季企画展「発掘!発見!!みよしの古代・中世遺跡」が現在、みよし市立歴史民俗資料館(みよし市三好町)で開かれている。
同館ではこれまで、みよしの古代・中世の遺跡として、焼き物を焼いた猿投窯の窯跡や尾張と三河の国境に造られた福谷(うきがい)城などの城跡を中心に紹介してきたが、近年、発掘調査が進み、その時代に人々が暮らした集落の跡が多数見つかり始めている。
これらの集落跡は、窯跡や城跡と深い関係があった当時の村々と考えられることから、今回の企画展では窯跡や城跡に加え、集落跡や、そこから出土した土器などを展示している。
展示室には、みよし市に窯跡が造られ始めた7世紀から、須恵器を焼いた窯跡が一気に増えると同時に集落遺跡も増えた8世紀の後半、さらに、その後、釉薬(ゆうやく)を施した「灰釉(かいゆう)陶器」や中国の白磁をまねた新しい形の焼き物である「山茶わん」の登場など、焼き物の移り変わりと窯跡、そこに住む人々の集落遺跡を、パネルや出土品などで紹介している。
さらに、一時的な窯跡の周りの集落から城を中心に、今のみよしの始まりとなる集落が形成されていく様子など、当時の人々と、どのような関わりがあったのかも解説している。
同館学芸員の平井学さんは「今のみよしにつながる集落が、どのくらいから現れてくるのか、みよしの始まりの集落がどこなのかを見てもらうと面白い。細かい土器の破片でも、調べると今のみよしが見えてくる」と話す。
開館時間は9時~16時30分。月曜休館。観覧無料。6月30日まで。