豊田市本多記念民芸の森(平戸橋町)で現在、森のアート展Vol.21「ゆきて たずねる こえ 植村宏木展」が開催されている。
同展は、古陶磁器の研究や民芸作品の収集、地元芸術家への支援を行った、豊田市名誉市民・ 本多静雄の旧邸宅があった「豊田市本多記念民芸の森(旧・豊田市民芸の森)」で、本多静雄の意思を次世代へ引き継ぐため、芸術家などの作品を内外に展示する公募展。
今回は、愛知県を拠点に活動している美術作家・ 植村宏木さんの作品約20点を展示。会場には、手仕事に関わる道具を扱ったものや、ある瞬間のその場所の空気を可視化したガラスの作品、会場や周辺の土地の面影として、様々な凹凸を粘土に写し取り焼き上げた作品で、「見る人の感性に働きかける内容」になっているという。
「静なる心」と題した、大小さまざまなガラスの塊の屋外展示では、木々の間から差し込む光の変化や、時間や天候の移り変わりによって作品とその空間の見え方が異なり、いつもと違う視点で森の中を歩くことができる。
豊田市民芸館の深田七海さんは「展示している作品は、ガラスだが、氷に見えたりもするので、爽やかな気持ちになることのできる展覧会。民芸の森を散歩して、涼を感じてもらえたら」と呼びかける。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館。入館無料。9月28日まで。