開店から20年の節目となる今年9月30日で閉店する松坂屋豊田店（豊田市西町6）で9月1日から、「感謝さよならセールファイナル」が行われている。

9月末閉店の松坂屋豊田店エントランスに設けられたメッセーボード

　豊田市中心市街地に位置する同店は、名鉄豊田市駅と愛知環状鉄道新豊田駅を結ぶペデストリアンデッキに直結する駅前のシンボルとして2001（平成13）年に開業。昨年8月に西武百貨店岡崎店（岡崎市）が閉店した後、三河地区唯一の百貨店として営業してきたが、今月末で閉店する。

　同店では、新型コロナウイルス感染症の状況を見極め、入口での検温や手指消毒、マスク着用などを徹底した上で、6月末から地元への感謝を込めた「感謝さよならセール」を開催。

　閉店まで1カ月と迫った9月1日からは、「感謝さよならセールファイナル」と銘打ち、紳士用スーツやフォーマルウエア、キャリーバッグ、生活雑貨などを特別価格で販売。さらに、通常販売していない絵画や宝飾品売り場ではダイヤモンドやカラーストーン、真珠などの高級宝飾品を50％引で販売していることもあり、店内はにぎわいを見せている。

　店舗入り口に設けられたメッセージボードには、息子の成人式のスーツを仕立てた思い出や仕事帰りに総菜を買いに立ち寄ったエピソード、店員への感謝の気持ちなど、利用客から同店に対する思いがつづられている。

　同店広報担当の瀧野雄仁さんは「今回のセールでは、これまでの感謝の気持ちを込めて、これまでに人気だった催事や人気スイーツや老舗の商品を特別販売する。最後の機会となるので、多くの地元の人に来店してほしい」と呼び掛ける。

　営業時間は10時～18時。セールは閉店日の9月30日まで。最終週となる9月22日～30日は営業時間を1時間延長して19時閉店。