豊田スタジアム(豊田市千石町7)で10月6日に開催されたJリーグカップ「名古屋グランパス×FC東京」で国内初となる「ワクチン・検査パッケージ」を使ったチケットの購入者専用席を設け、実証実験が行われた。
これは、Jリーグと名古屋グランパス、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)が連携し、「ワクチン・検査パッケージ」のスタジアムにおける運用を検証するための実地調査。今回は、ワクチンを2回接種後、14日間経過している、または3日以内のPCR検査陰性証明書を受け取った人を対象に、観客数の上限とは別に、1階の南側の指定席と3階の指定席の一部、およそ1800席を用意。チケットは500円で販売した。
当日は、専用のチェックブースを設け、チケット購入者がワクチン接種証明や身分証明書などを提示して入場券を受け取り、ゲートからスタジアムに入場した。
日進市から訪れた田中さんは「今年は一度も観戦に来られていなかったので、こうしたキャンペーンを利用して安心して試合を楽しみたいと思い購入した」と話し、春日井市在住の冨田さん親子は「コロナ禍でも安心して見られる。相馬選手のプレーを楽しみに、地元チームを応援したい」と、久々の試合観戦を心待ちにしていた。
今後、対象エリアでの人流やマスクの着用率などを分析し、行動変容を調べるとともに、名古屋グランパスではチケット購入者を対象にアンケート調査を実施。10月24日に豊田スタジアムで開催されるJ1リーグ第33節「名古屋グランパス×ヴィッセル神戸」で、上限に加えて、さらに1万人の観客を入れた試合の開催を目指す。