豊田市稲武地域で3月15日・16日の2日間、稲武小学校と稲武中学校の児童・生徒を対象とした「ゆっくり自動運転実証」が行われた。
豊田市と名古屋大学は、自動運転などの先進技術の活用や地域サービスとの連携に関する実証を通して、将来の地域交通のあり方について検討。今回、稲武地区の住民で構成される「地域のくらし検討委員会」と連携し、地域の子どもたちに未来の移動について考える機会を提供しようと稲武小学校の児童と稲武中学校の生徒を対象とした「ゆっくり自動運転実証」を実施した。
15日の稲武中の生徒に続き、16日は稲武小の児童約60人が8人乗りの自動運転EVバスに試乗し自動運転走行を体験した。
実証では、運転の主体はシステムが行う「自動運転レベル3」による自動運転で、どんぐり工房~稲武支所間、約1キロのルートを最高時速約17キロで走行。障害物との距離を自動で測り、停車中の車両に衝突せずに追い越し、地図データなどをもとに位置を把握し交差点の右左折も自動で行う車両を間近で体験した児童らは驚きの声を上げ、さらなる先進技術の進歩と未来の自動運転車両の誕生に期待を膨らませていた。
自動運転車両の車体には、同小1~4年生児童が描いた「未来のバス」や「未来の街並み」のイラストの原画をラッピングしたほか、5・6年生児童が書いた自動運転・稲武の将来に関する作文が3月28日まで、武節町にある自動運転コース沿いのバスの待合所「ちょっとよって館」に展示した。
3月19日~23日と26日~28日、どんぐり工房~稲武支所間で自動運転EVバスの乗車体験を実施。稲武支所からは9時30分の始発から1日6本、どんぐり工房からは10時の始発から1日5本運行し、空席があれば当日予約でも乗車できる。