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足助の町並みで歴史を感じる拓本集め 新博物館で展示も

博物館フィールド講座で制作されたマンホールぶたの拓本

博物館フィールド講座で制作されたマンホールぶたの拓本

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 豊田市足助地区の足助重要伝統的建造物群保存地区(足助町)で12月18日、博物館フィールド講座「拓本あつめるプロジェクトin足助」が開催された。

足助の町並みで歴史を感じる拓本集め 新博物館で展示も

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 講座は2024年秋に全面開館を予定している「豊田市博物館(仮称)」について多くの市民に知ってもらうとともに、足助の歴史や文化に親しんでもらうことを目的に、重要伝統的建造物群保存地区選定10周年事業の一環として行った。

 拓本とは、「石碑などに刻まれた文字や文様などを直接当てた紙の上から墨をたたいて写し取ったもの」で、鑑賞や研究などに使われている。

 当日は、拓本の技術を学んだ「とよた歴史マイスター」9人と地域住民が参加。江戸時代に街道沿いに設置され道標として使われてきた石碑などの拓本を作った。

 大正から昭和初期にかけて石油販売を行っていた旧田口家住宅では、保存されている「ライジングサン石油会社」と記された石油タンクのマンホールぶたの上に「画仙紙(がせんし)」と呼ばれる和紙を貼り、霧吹きを使って水で湿らせた後、タオルや布巾で余分な水分を取りながら和紙とふたを吸着させ、乾かした後、上からそっとタンポを使って墨を塗っていった。乾かした後、ゆっくりと和紙をはがすと、へこみのある部分は白いままで、文字や文様の部分が黒く浮き上がり、実物大のマンホールぶたが、版画のように和紙に写し出された。

 拓本制作は参加者が交代で行い、「炭は少しずつ、そっと載せて」「力を入れすぎて紙を破らないように」などのアドバイスをマイスターから受け、緊張しながら丁寧に作業に取り組む参加者の姿が見られた。

 この日制作された拓本は、今後開館予定の「豊田市博物館(仮称)」で展示・保存する予定。

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