豊田市消防本部で5月17日、消防長感謝状の贈呈式が行われた。

　昨年度、豊田市内で市民らの救命活動によって、尊い命を救うことができた２つの事案に対し感謝の意を表す今回の贈呈式。救命活動に携わった４人と１つの事業所に須賀基文豊田市消防長から感謝状が贈られた。

　今回対象となったのは、昨年10月、アイシン高丘本社工場（豊田市高丘新町）の事務所で従業員の男性が心肺停止状態となり、駆け付けた警備員によりAED（自動体外除細動器）による除細動、胸骨圧迫などの救命処置が取られ一命を取りとめた事案と、今年2月に上挙母町地内のコンビニエンスストア駐車場で男性が倒れ、現場に居合わせた人たちが協力して救命活動を行い、AEDを使った一連の救命活動が功を奏し、尊い命を救うことができた事案の2事案。

　事案の概要説明に続き感謝状の贈呈が行われ、須賀消防長から、アイシン高丘本社工場の警備員・鈴木祐介さんとコンビニエンスストア駐車場で救命措置を行った市内在住の星野八州治さん・淳子さん夫妻とその場に居合わせ救命活動に参加した中澤理津子さん、自社店舗のAEDを持参し処置を行った不動産SHOPナカジツ豊田上挙母店（樹木町5）の田宮一さんに、賞状と記念品が手渡された。

須賀消防長は「皆さんの救命活動によって尊い人命が救われた。今回は、勇気ある行動、早期の119番通報、迅速な救命措置が功を奏した。ぜひ、周りの人に経験を語ってもらい、救命講習の参加を呼び掛けてほしい」と話し、感謝の意を表すとともに、迅速な救命活動の意義を訴えた。