「小倉百人一首競技かるた 第62回全日本選手権大会」が4月23日、名鉄トヨタホテル(豊田市喜多町2)で開催された。
同大会は競技かるたの三大タイトル戦の一つで、1962(昭和37)年4月に京都市の平安神宮で第1回大会が開催され、以後、三重県の伊勢神宮や滋賀県彦根市での開催を経て、第6回大会から第29回大会まではおおむね名古屋市の熱田神宮で開催されるようになり、1992(平成4)年の第31回大会からは豊田市での開催となり、今日に至っている。
今年の第62回大会は昨年に続いて名鉄トヨタホテルを会場に、和装かるた着を着た63人が頂点を目指した。静寂に包まれた会場には、読み手の声と選手が勢いよく札を飛ばす音が響きわたり、厳かな雰囲気と熱戦の迫力に観覧者は魅了されていた。
近隣の豊田参合館(西町1)1階アトリウムでは同大会に合わせて、「見る」「触れる」「楽しむ」をコンセプトに、子どもたちに改めて、かるたの楽しさを知ってもらおうと、「とよたかるフェス2023」が初めて開かれた。
会場では、全日本選手権大会の解説付きパブリックビューイングや、競技かるたの模擬実演、かるたの札飛ばし大会、坊主めくり体験、和風スイーツマルシェの出店など、さまざまなイベントやアトラクションを行い、親子連れや学生などでにぎわいを見せた。
パブリックビューイングでは、全日本かるた協会理事の北野嘉文さんと、同大会優勝経験者の波多野淳子さん、福原慎太郎さんが、競技かるたのルールや対戦の様子を分かりやすく解説。時折、「『かるた』という言葉は、どの国の言葉が由来か知っていますか?」と質問し、「ポルトガル」という答えが会場から上がると、「よく、ご存じですね」などとやり取りする様子も見られた。
「かるたの札飛ばし大会」では、スタッフの方に札の飛ばし方を教わりながら、勢いよく札を飛ばす子どもたちや学生の姿も見られ、選手の札の飛ばし方と自身の飛ぶ距離を比較しするなどしていた。