![「曲げわっぱのKIKI」を出店した小島健作](https://images.keizai.biz/toyota_keizai/headline/1709720084_photo.jpg)
伝統工芸品を扱う店「曲げわっぱのKIKI」が3月3日、豊田市足助町西町にオープンした。
曲げわっぱは、杉やヒノキなどの木材を湯で柔らかくし、巧みに曲げて円環や楕円形に仕上げる伝統的な技法。長野県塩尻市奈良井地区では、1607年以前より生産され、その技術は現在にも継承されている。
足助地区で店を立ち上げたのは、家業が同市の曲げわっぱ工房という小島健作さん。豊田市で就職し、長年勤めるも「いつか漆器産業に貢献したい」との思いから独立に向けて準備を始め、51歳で同店を開業した。
店名の「KIKI」には、「木」をイメージし親近感のある名前を、という思いを込め、店名のロゴは、曲げわっぱと箸をあしらうかわいらしいデザインを施す。
取扱商品は、曲げわっぱの弁当箱をはじめ、さまざまな漆器、箸やマグカップなどの小物。弁当箱は楕円(だえん)形と円形のものがあり、高級感のある黒の漆塗りや、木目を生かした茶色の拭き漆、漆を塗っていない白木の3種類があり、用途や好みに応じて選べる。
小物は、小島さんが全国から取り寄せ、実際に使ってみた上で「自信を持って勧められる』商品のみを販売しており、若い世代に向けたおしゃれなデザインの小物も多く並べる。
小島さんは「(曲げわっぱが)長く残っているということは、それだけ良いものだということ。今はネットでも買える時代だが、今回店を構えたのは、実際に見て、触ってもらい、感動を味わってほしいという思いから。ぜひ多くの人に、その良さを知ってもらえれば」と期待を込める。
営業時間は10時~18時。木曜定休。