足助（あすけ）地区中心部（豊田市足助町）で4月9日・10日の２日間、「重範祭（しげのりさい）・足助春まつり」が開催された。

豊田・足助で「重範祭・足助春まつり」　5町の花車が盛り上げ

　同祭は、かつて同地域を治めていた足助次郎重範公の偉業をたたえる祭礼で、毎年、足助地区の中心部にある７つの町から花車が出され、初日に「試楽祭（しんがくさい）」、２日目に「本楽祭（ほんがくさい）」が開かれる。

　新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に引き続き今年も規模を縮小して行われ、本楽祭が行われた10日は、桜や藤で華やかに装飾された新町、田町、本町、宮町、西町の５つの花車（はなぐるま）が各町内を出発し、最終地点の足助神社を目指した。

　足助神社へ向かう中、花車では、おはやしの音色に合わせて、着物に身を包んだ少女たちが太鼓をたたき、歌を歌い、国道の曲がり角に差し掛かると、花車を引く若い男衆が進行方向を変えるために、威勢の良いかけ声と共に勢いよく花車を回転させて舵を取り、祭りを盛り上げた。

　町内を引き回した後、足助神社に到着すると、宮町を先頭に各町の花車が宮入りし、町ごとにおはやしが奉納された。

　その後、柳生新陰流第22世宗家である柳生耕一さんによる柳生新陰流兵法の演武の奉納や、今回が初となる足助棒の手の奉納が披露され、参加者は足助の春の風物詩を楽しんだ。