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東海丘陵湧水湿地群、ラムサール条約登録10周年で記念シンポジウム

「ラムサール条約登録10周年記念シンポジウム」の様子。

「ラムサール条約登録10周年記念シンポジウム」の様子。

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 JAあいち豊田本店ふれあいホール(豊田市西町4)で11月26日、「ラムサール条約登録10周年記念シンポジウム」が開催された。

東海丘陵湧水湿地群、ラムサール条約登録10周年で記念シンポジウム

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 同シンポジウムは、矢並湿地、恩真寺湿地、上高湿地の3湿地から成る東海丘陵湧水湿地群がラムサール条約登録から10周年を迎えたことを記念し、市内の貴重な自然や生物多様性を保全する大切さについて市民に知ってもらおうと企画したもの。

 当日は、湿地保全に関わる団体や地元の小学校に通う児童とその保護者など約250人が来場した。

 初めに、太田稔彦豊田市長が湿地の保全に関わる児童に向けて、「皆さんはとても大切なことを行っている。この湿地のことを一人でも多くの人に伝えてほしい」と今後の活動に向けてエールを送るとともに、保全団体関係者に向け、「こうして湿地を10年守り、育てていただいたのは紛れもなく豊田市の財産、日本の財産。これからもぜひ、よろしくお願いします」と感謝の気持ちを述べた。

 続いて、各湿地での環境学習の活動成果を矢並小学校、則定小学校、上鷹見小学校の児童が発表。矢並小学校の児童による発表では、毎年秋に行われる矢並湿地一般公開での「子どもおもしろナビゲーター」の様子を寸劇形式で紹介したほか、「ミゾソバの葉の形が、どんな動物の額の形に似ているか」など工夫を凝らしたクイズ型式で紹介。児童が熱心に発表する様子を、来場者は温かいまなざしで見守った。

 記念講演では、愛知学院大学教養部の富田啓介准教授が、湿地を保全する意義や地域の湿地が社会にもたらす恵みをテーマに講演を行い、小規模な湿地は生物の生育や生息地としてだけでなく、訪れる人々の学習や精神的充足を得る場となる価値を持つことなどを説明。来場者はうなずきながら熱心に耳を傾け、環境保全に理解を深めた。

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