豊田スタジアム(豊田市千石町7)で1月7日、「令和5年 豊田市消防出初・観閲式」と「とよた消防フェスタ」が行われた。
豊田スタジアムで「消防出初式」「とよた消防フェスタ」 3年ぶり開催
同式典とイベントは、豊田市の防災を担う消防関係者の団結力や意気込みを市民に披露するとともに、消防に対する理解と信頼を深めてもらおうと例年開いているもの。今回は、普段は消防とは別の仕事をしながら特別公務員として活動している消防団員の負担軽減を図るため、例年3月に行っている「消防団観閲式」を合わせ、年頭に行う「消防出初め式」と合同で開いた。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で3年ぶりの開催となった式典には、豊田市議会議員をはじめ、地元選出の県会議員や国会議員などの来賓、一般市民らが見守る中、消防職員317人と車両13台、消防団員464人と車両11台、女性消防クラブ員8人の合計789人が参加した。
式典は2部構成で行い、冒頭あいさつに立った太田稔彦豊田市長は「昨年は(豪雨災害に見舞われた)『47災害』から50年目の節目の年を迎えたが、当時の経験を聞く中で共通して出てくる話題は、いかに消防団が大切だったか、地域のために働いたかということで、消防団はいつの時代も必要とされている。時代とともにあり方は変わるが、いつの時代も市民は大きな期待をしていることを忘れないでほしい」と述べ、参加者を激励した。
第2部では、カラーガード隊を先頭に消防職員や団員らが、消防音楽隊の演奏に合わせて行進する「分列行進」で始まり、はしごの上で消防団員が火消しの心意気を示す「階梯操法」の実演、トンネル内での交通事故や高層ビルからの救助を想定した訓練、一斉放水を行った。参加した消防隊員や消防団員らは本番さながらの真剣な表情で訓練に取り組み、消防活動に対する気持ちを新たにしていた。
出初・観閲式と合せて開いた「とよた消防フェスタ」では、消防音楽隊や消防団員で結成されたロックバンド「消防ロッカーズ」による演奏や、消防はしご車の乗車体験、体験消防・防災にちなんだ車両やブースの展示、体験などを行い、ブース前には長い列もでき、家族で楽しみながら日頃の備えの大切さを学ぶ様子が見られた。
フェスタ終盤には、小学生以下の子どもを対象にした消防はしご車からの「菓子まき」が行われ、参加した子どもたちは、はしご車のバケットから菓子をまく隊員に手を振ってアピールし、笑顔で菓子を拾い集めていた。