豊田市駅東口まちなか広場「とよしば」の3年7カ月に及ぶ社会実験が3月31日、終了した。
「多様な人々が集い・交わり、アイデアと愛着が生まれ・育ち、アイデアやチャレンジの受け皿となる開かれた場」として、2025年を目標に豊田市駅東口に整備予定の広場の開設に向けた社会実験の場として2019年9月に開設された同広場。ゾープランニング(篠原町)、こいけやクリエイト」(平戸橋町)が運営事業者として共同で運営してきた。
3月11日・12日には「好きです!とよしばフェス」、25日・26日には「民謡パラダイスと橋の下春踊り2023」と題したフィナーレイベントを開催し、多くの市民らでにぎわいを見せた。
最終日となった31日19時から、広場名を記した銘板の撤去セレモニーが行われた。広場では同施設を利用してきた市民活動団体のメンバーや利用者ら約50人が見守る中、こいけやクリエイト社長の西村新さんとゾープランニング社長の神崎勝さんが銘板を取り外し、3年7カ月に及ぶ社会実験の幕を下ろした。
西村さんは「(運営を始めた)2019年秋にはラグビーワールドカップ開催などで豊田市駅前が盛り上がりを見せ、2020年春から本格的に取り組もうとしたところでコロナ禍が拡大して想定外の状況になった。だが、当初の予定通りではなかったので、このようなハートウオーミングな感じにできたのでは」と振り返る。
神崎さんは「管理する我々と利用者との距離が近く、アイデアや課題について話し合って解決し、いろいろな人たちと一緒にイベントを開くことができたことは管理者冥利(みょうり)に尽きる。街は人が作ることを改めて実感し、良い意味で成長させてもらえた。今後は、街で面白いことに挑戦したいという若者らをサポートしていきたい」と笑顔で話す。
セレモニー後、西村さんと神崎さんが銘板を掲げ利用者らと記念撮影を行うなど、「とよしば」との別れを惜しむ様子が見られた。