みよし市指定文化財 石川家住宅(みよし市三好町)で6月12日、「えんどう豆のブローチを作ろう」と題した講座が開かれた。
昔ながらの施設を活用し広く市民に石川家住宅を知ってもらおうと毎月開催しているイベントの一つで、元々施設に飾られていたえんどう豆のブローチを見た来館者の「私も作ってみたい」というリクエストに応えて、今回初めて企画した。
石川家住宅は、三好村、莇生村、明越村の3村が合併した新三好村初代村長を務めた石川愛治郎さんが1910(明治43)年に建築したもので、愛治郎さんが晩年暮らした住宅として、2011(平成23)年8月にみよし市指定有形文化財となり、同年11月、市へ寄贈された。
ブローチは、さまざまな柄のちりめんと綿、ブローチピンを使って作られ、えんどう豆の鞘(さや)に、異なったデザインの豆が入ったかわいらしいもの。布の柄を変えることで、オリジナリティーあるブローチを作ることもできる。
参加者の中には数年ぶりに裁縫道具を触る人もいたが、スタッフの松山さんのアドバイスを受けながら取り組み、完成すると笑顔を見せていた。併せて、参加者から石川家住宅で行われる講座の要望やアイデアの提案もあった。
参加者は「手作りはどれも表情が違ってかわいい」「色とりどりの豆が入ってすごく華やかでかわいい」と満足そうな様子を見せ、石川家住宅の松山さんは「地域の人が集まり、作るという体験を通して交流を深めてもらう機会になれば」と話す。