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豊田市民芸館で企画展「柳宗悦と愛知の民芸」 県内の民芸品が一堂に

豊田市民芸館で開催している企画展「柳宗悦と愛知の民芸」。

豊田市民芸館で開催している企画展「柳宗悦と愛知の民芸」。

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 企画展「柳宗悦と愛知の民芸」が現在、豊田市民芸館(豊田市平戸橋町)で開かれている。

豊田市民芸館で企画展「柳宗悦と愛知の民芸」 県内の民芸品が一堂に

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 民芸運動の創始者である柳宗悦は、1930(昭和5)年に瀬戸の石皿を調査し、1937(昭和12)年に、現在の東栄町である本郷村の「ざぜち」と呼ばれる切り絵の調査のために愛知県を訪問。こうした調査を民芸の同人たちと全国にわたって行っており、著書「手仕事の日本」では、1940(昭和15)年ごろの日本の手仕事の現状を書き記し、日本固有の手仕事による美しさと、それを継承していく大切さを啓発してきた。

 今回の企画展では、柳の著書「手仕事の日本」で紹介された、瀬戸・犬山・常滑の焼き物、扶桑の端折傘(つまおりがさ)、有松鳴海の絞り染め、三河木綿、足助紙、菟足(うたり)神社の風車、花祭の「ざぜち」など、愛知県内の伝統的な手の技による仕事によって生み出された民芸を館蔵品から約200点展示。第一民芸館では「柳宗悦が良いと感じた民芸作品」を、第二民芸館では「現代の民芸作品」を中心に展示している。 

 このうち、第一民芸館に展示されている扶桑の端折傘は、傘骨の端を内側に折り曲げているのが特徴で、主に屋外での茶会や儀式などで用いられ、2メートルを超えるサイズのものもあり、入館した際にひときわ目を引く展示となっている。

 第二民芸館の展示室には、坂を駆ける馬や、ツバキの花、菊花紋章、川を渡る亀など、個性豊かな絵が描かれた石皿や行灯皿(あんどんざら)などが並び、来館者の目を楽しませている。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。入館無料。9月24日まで。

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