フィギュアスケーターの小塚崇彦さんの講演会が11月10日、みよし市立三好中学校(みよし市三好町)で開かれた。
フィギュアスケーター小塚崇彦さん、三好中で講演 感謝と思いやりの気持ちを
生徒の健全育成を目指し、知識教養を高めるとともに、地域と学校が相互にパートナーとして連携・協働して、さまざまな活動を行う「コミュニティースクール」の推進を目的に講演会を企画した。
1~3年生までの生徒、保護者、地域住民らが参加したこの日は、元フィギュアスケート選手で、2010(平成22)年にバンクーバー冬季五輪に日本代表として出場するなど活躍し、現在はフィギュアスケートをはじめとしたスポーツの普及などに取り組んでいるフィギュアスケーターの小塚崇彦さんが来校した。
「氷の上で感じた世界」と題し、スケート一家に生まれた小塚さんが、これまでのフィギュアスケート選手人生を振り返り、オリンピックのこと、家族との関わり、夢をかなえるために大切なことなど、映像や写真を交えて語った。
その中で、学業の不振や同級生からのいじめ、反抗期による親との不仲など、学生時代の苦難を助けてくれた祖母の存在、2014(平成26)年に五輪選考で漏れた際に励ましてくれたロンドン五輪銅メダリストで水泳の立石諒選手とのエピソードなどを踏まえ、支えてくれる人への感謝、思いやりの大切さを伝えた。
競技については、フィギュアスケートのジャンプで着地した重力は、冷蔵庫3個分相当であること、1曲踊るのには、三好中学校から三好公園までを全力疾走するのと同じ運動量が必要であることなど、競技について身近な例を用いて説明。生徒たちはうなずきながら話に耳を傾けていた。
小塚さんは「(今日の話を聞いて)彼ら、彼女らが、オリンピックに出た人でも大変な時があったんだなと感じてもらい、自分もへこたれないで頑張ろうと思ってもらえれば」と期待を込める。