SDGs(持続可能な開発目標)を意識した環境保全活動に力を入れる愛知県立松平高等学校(豊田市鵜ヶ瀬町)で6月30日、完成した竹炭を取り出す「窯出し」が行われた。
同高では、周辺の荒廃した竹林の伐採による里山再生と、伐採した竹の活用を地域の方々との交流の中で考えることを目的に、15年前から竹炭づくりに取り組んでいる。
本年度は、トヨタ自動車OBなどで構成される「大内竹公房 竹炭クラブ」の指導の下、ライフコーディネート科3年生と家庭クラブに所属する1・2年生が活動に参加。
活動では、生徒25人がグループに分かれて作業を分担。石と砂でふたがされた窯をつるはしで砕き、その中から竹炭を取り出すと、担当のグループの生徒が段ボールに箱詰めにするとともに、竹炭をつくる際に取れる「竹酢液」も生徒たちが器具を使って収集し、ペットボトルに詰めていった。
大内竹公房 竹炭クラブ会長の有山富男さんは「今回も非常にいい出来。生徒たちが話を聞くだけじゃなく、実際に現地で汗をかいて経験するというのはとても良いこと」と話し、3年の野村美月さんは「今だといろいろな所に行って体験することができないので、学校でこうした経験ができてすごく楽しかった」と笑顔を見せた。
窯出しされた竹炭は学校に持ち帰り、後日ラッピングを施し、校内のトイレや下駄箱をはじめ、松平交流館、地元のコミュニティーセンターなどに置く予定。