
「ゲートキーパー養成講座~身近な人の心と命を守るために~」が2月19日、豊田市役所で開催された。
ゲートキーパーとは、悩んでいる人のサインに気づき、声をかけ、話を聞き、適切な支援につなげ、見守っていく人のことで、特別な資格は必要ないとされている。
同講座は、市民一人一人が、心の健康の重要性を認識することや、自身や周囲の人の心の不調をはじめとするさまざまな悩みに気づき、適切に対処できるよう、家庭、地域、職場などにおいて、「自殺対策を支える人材」を育成することを目的に、豊田市が市民や団体向けに初めて開いたもの。
当日は、福祉施設や病院関係者、市民など50人余りが参加。公認心理士・臨床心理士・心理学博士で「カウンセリングオフィスみかわ」代表の和田浩平さんを講師に迎え、講義とワークショップを行った。
「基礎編」では、和田さんが、自ら命を落とす人の状況を説明。コロナ禍以降、子どもの割合が増加していることを示し、ケアの必要性を訴えた。ゲートキーパーの役割については、「気づく・声がけ」「傾聴」「つなぐ」「見守る」の4つの段階で必要な心構えなどについて解説。その中で、「なぜ自分に話をしてくれるのか」を意識し、相手にとって特別な存在であることを認識した上で寄り添うことが重要」だと話した。
「応用編」では、参加者同士が5~6人のグループに分かれてワークショップを行い、参加者が自身の経験を踏まえて考えを発表したり、他の参加者との交流を楽しんだりしながら、ゲートキーパーの心構えを学んだ。