企画展「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が10月4日、豊田市美術館(豊田市小坂本町8)で始まった。
豊田市美術館で女性作家の企画展 草間彌生さんら14人の作品一堂に
1950年代から60年代にかけての女性美術家たちの創作活動を「アンチ・アクション」というキーワードで見直し、日本の近代美術史の再解釈を試みる企画として開く同展。
当時、日本では抽象美術運動「アンフォルメル」の流入により、短期間ながら女性美術家が前衛美術の領域で大きな注目を集めた。その後、「アクション・ペインティング」という様式概念がアメリカから導入されるのに伴い、そうした女性美術家たちは批評の対象から外れていった。
美術史学者・中嶋泉さんの著書「アンチ・アクション-日本戦後絵画と女性画家-」では、こうした経緯を分析し、「アクション」時代に別の形で応答した女性美術家たちの創作を「アンチ・アクション」という言葉で定義している。
同展では、中嶋さんの著書を基に展示空間を構成し、草間彌生さんや田中敦子さんら14人の作家の作品・約120点を展示。会場では、人間の体を表現した作品が集まるゾーンや、コールタールにつけた輪切りの竹や割れたガラスを画材として使った前衛的な作品もあり、作家ごとに時代による作風の変遷が分かるよう作品を並べる。
作家の共通する関心や、志向を持っていることをビジュアルで示した「アンチ・アクション相関図」を掲出するほか、図録やパネルの解説とは別に、展示に関するトピックを紹介する「ZINE(ジン)」も配布し、「より多面的に作家たちの活動や時代背景などを知ることができる」内容となっている。
同展を担当した学芸員の千葉真智子さんは「(作家それぞれが)関心を同じくしていながらも全く違った表現をしていて、非常にエネルギーに満ちている。ぜひ肌で実感してほしい」と話し、来館を呼びかける。
開館時間は10時~17時30分。月曜休館(祝日は開館)。入館料は、一般=1,500円、高校・大学生=1,000円、中学生以下無料。1月30日まで。