豊田市駅西口の商業施設「T-FACE」(豊田市若宮町1)で11月23日、ロケット開発者によるトークショーが行われた。
トークショーは、豊田市博物館で開催されている特別展「深宇宙展」の関連イベントの一環。豊田市出身で、名古屋大学大学院で航空宇宙工学を学び、現在、三菱重工業宇宙事業部で次期基幹ロケットプロジェクトマネジャーを務める佐藤晃浩さんを講師に迎えた。
同日は約40人が参加。始めに、同施設2階エントランスに展示され、佐藤さん自身も開発に携わる新型ロケット「H3」の模型を使い、ロケットの構造や運搬する人工衛星を軌道に乗せるまでの概要を紹介した。
続いて、大阪・関西万博でも話題となったJAXA(宇宙航空研究開発機構)の月極域探査機「LUPEX」や、トヨタ自動車などが開発に携わる月面探査車「ルナ・クルーザー」の模型、宇宙服などの展示スペースに移動し、月面探査で必要となる技術や構造、宇宙服の役割などについて説明。
講義では、日本におけるロケット開発や技術試験、打ち上げまでの流れなどについて、スライドを使い解説。名古屋市や飛島村、小牧市などにある工場がロケットの技術開発で重要な役割を担っている点や、ロケット発射に使う運搬台車が、鉄道車両を製造する豊川市の工場で生産されていることなど、日本の航空宇宙産業において愛知県が重要な役割を占めていることを紹介すると、参加者は熱心に耳を傾けた。
終盤には、「ロケットが特別なものでなく、当たり前の存在になる世の中にしたい」と話し、ロケット製造に部品の共有化や3Dプリンターを使うなどしてコスト削減に取り組んでいることにも触れ、「多くの皆さんにロケットについて関心を持ってもらいたい」と呼びかけ、ショーを締めくくった。