![みよし市図書館学習交流プラザ「サンライブ」で開かれた近代文学講座の様子。](https://images.keizai.biz/toyota_keizai/headline/1694482429_photo.jpg)
「与謝野晶子『みだれ髪』の衝撃-神話的女性像を覆す言葉の力-」と題した近代文学講座が9月7日、みよし市図書館学習交流プラザ「サンライブ」(みよし市三好町)で開かれた。
みよし・図書館学習交流プラザで近代文学講座 与謝野晶子の世界学ぶ
同講座は、生涯学習における図書館読書啓発事業の一環として日本近代の作家、作品を取り上げ、近代文学について造けいを深めてもらおうと開いたもの。当日は、豊田工業高等専門学校(国立豊田高専)の山口比砂准教授を講師に迎え、25人が受講。与謝野晶子の歌集「みだれ髪」が刊行された明治30年代の近代文学について学んだ。
講座では、「みだれ髪」の表紙のデザインの意味や歌集に載っている詩の解釈を説明し、与謝野晶子の作風が当時としては異質な存在であったことを、明治20~30年代に活躍していた北村透谷の「厭世詩家と女性」と島崎藤村の「若菜集」を例に挙げて解説し、人々に大きな影響を与えたことを紹介した。
西洋美術の主流だった「アールヌーボー」や「ラファエル前派」の女性画が、詩歌を中心とする月刊文芸誌「明星」の挿し絵に影響を与え、さまざまな価値観が錯綜(さくそう)したことを解説すると、参加者は配られた資料にメモを取りながら耳を傾け、明治時代に流行した近代文学の歴史について理解を深めた。