「子どもの権利条約フォーラム2023 inとよた」が11月25日・26日、豊田市コンサートホール(豊田市西町1)と豊田産業文化センター(小坂本町1)で開催された。
同フォーラムは、子どもの権利条約の普及と、子どもの権利について関心を寄せる人々の意見交換、出会い、交流の場として、これまで全国各地で29回開催されている市民フォーラム。
2日間にわたって開いた今回、初日は全体会として基調講演やパネルディスカッションを開き、2日目は、全国で子どもの権利に関する活動を行う37の個人や団体が企画した分科会を行った。
25日に行われた全体会は、豊田市少年少女合唱団による「世界中の子どもたちが」の合唱で始まり、石井拓児実行委員長、太田稔彦豊田市長があいさつに立った。太田市長は「子どもたちがこれから人生を切り開いていく中で、今の私たち大人に何ができるのか? 何をするべきなのか? を確認するのが今回のフォーラム。このフォーラムが、皆さんにとって有意義になれば」と期待を寄せた。
続いて、子どもの権利条約ネットワーク代表の喜多明人さんがこれまで開催してきたフォーラムの歩みを紹介した後、国連子どもの権利委員会の大谷美紀子委員が「子どもの権利を知り学ぶ~子どもの人権が守られる社会のための第一歩」と題した基調講演を行った。
講演では、子どもの人権について知るうえで大切なこととして、「学校でも、地域社会でも、子どもたちが生活する場で、同じメッセージを受け取ることが大切。子どもが権利を知り、学ぶために、大人側が勉強しないといけない。これは大変なことだが、人権が守られる社会に変革していく力になる。子どもたちの思い、感じていることを言いやすい環境を作っていくために、私の話が少しでも参考になれば」と呼びかけると、参加者は真剣な表情で耳を傾けていた。