「令和5年度 豊田市議会市民シンポジウム」が1月13日、豊田産業文化センター(豊田市小坂本町1)で開催された。
市民に分かりやすく開かれた議会の実現を目指すとともに、これからのまちづくりを市民と共に考えていくため、2011(平成23)年度から豊田市議会が主催して開いている。
今回は「防災」をテーマに、大規模災害に対する見識を深めるため、災害発生時に豊田市が抱えるリスクや防災・減災に向けた対策を考えてもらおうと開き、135人が来場した。
第1部では「豊田市の災害文明と災害文化を考える」と題し、名古屋大学減災連携研究センターの平山修久准教授が基調講演を行い、昨今の災害事例を取り上げたり、クイズ形式で来場者に問いかけたりしながら、日頃からどのように災害に備えるべきかポイントを解説。
その中で平山教授は、技術を「災害文明」、社会機能としての文化の役割を「災害文化」として「発達した災害文明だけで被害を小さくすることはできない。災害文明を生かしながら、地域でどのように災害対策の努力をするか考え、豊田市ならではの災害文化を醸成していく必要がある」と訴えた。
第2部のパネルディスカッションでは、豊田市気象防災アドバイザーや自主防災会連絡協議会の会長、市の防災対策課職員などのパネリストが出席。
近年の異常気象の状況や、地域団体が取り組んでいる災害対策活動について発表や意見交換が行われ、来場者は自分にできる備えや地域全体で考える災害・減災対策への理解を深めた。