豊田市中心市街地一帯で10月19日・20日の2日間、「挙母(ころも)祭り」が開催された。
同祭りは、中心市街地に鎮座する挙母神社(豊田市挙母町5)の例祭として五穀豊穣を祈り、江戸時代から行われてきた、この地を代表する伝統ある祭礼。
「本楽」が行われた20日、午前の曳(ひ)き込みでは、愛知県の有形民俗文化財に指定されている8輌の山車が今年の華車・喜多町を先頭に、拳母神社の境内に曳き込まれた。境内では、獅子舞、巫女(みこ)舞などの神事が行われたほか、焼きそば、たこ焼きなど、飲食の屋台が多く並び、山車を一目見ようと訪れた多くの人でにぎわった。
16時過ぎからは、祭り最大の見せ場である曳き出しが行われ、号砲の後、華車の喜多町から順に、紙吹雪が舞う中、威勢の良いかけ声とともに、山車が境内から曳き出された。
豊田信用金庫・本店前に8輌の山車が集まり、今年の華車から、一年の思いが来年の華車に引き継がれる「泣き別れ」が行われ、喜多町の代表があいさつした後、来年の華車を務める神明町の代表が祭りに向け抱負を述べた。
祭事を終えると、山車が曳き回され、上町三町が南に、下町五町が北に、それぞれ帰っていき、祭りの熱気が残る中、訪れた人たちは、地域に伝わる祭りを存分に楽しんだ。