買う 暮らす・働く

横山興業のカクテルシェーカー、グッドデザイン賞受賞 金型用研磨技術応用

グッドデザイン賞2024を受賞したカクテルシェーカー「BIRDY. By Erik Lorincz(エリック・ロリンツ)」(写真提供:横山興業)

グッドデザイン賞2024を受賞したカクテルシェーカー「BIRDY. By Erik Lorincz(エリック・ロリンツ)」(写真提供:横山興業)

  • 0

  •  

 横山興業(豊田市千石町1)が開発したカクテルシェーカー「BIRDY. By Erik Lorincz(エリック・ロリンツ)」がグッドデザイン賞2024を受賞した。同社が10月24日、発表した。

横山工業のカクテルシェーカー、グッドデザイン賞受賞 金型用研磨技術応用

[広告]

 同社は1951(昭和26) 年にトタン板専門店として創業し、1957(昭和32)年に自動車部品製造に進出、同市を拠点に海外でも事業を展開している自動車部品メーカー。

 部品製造で培ってきた金型用研磨技術を応用し、自動車以外の分野での独自製品に取り組み、カクテルシェーカーの開発に着手。イギリス最古のカクテルバーである、サヴォイホテル「アメリカン・バー」での採用を目標に、開発過程で全国のバーでヒアリングを行い、2013(平成25)年、製品化にこぎ着けた。

 「BIRDY.」のブランドを冠したカクテルシェーカーは、「きめ細やかな泡が生まれ、カクテルの味わいがまろやかになるよう、職人の手作業により0.1ミクロン単位の精密な凹凸を施しているのが特徴」だという。2014(平成26)年には、「アメリカン・バー」10代目ヘッドバーテンダーのエリック・ロリンツさんにより採用されるなど、現在では22の国と地域に輸出され、世界中のバーテンダーに愛用されている。

 審査員の一人は「開発者の並々ならぬ熱意と、ターゲットを明確にした妥協なき製品作りの姿勢に感銘を受けた。0.1ミクロン単位の研磨精度ということで、研磨技術の高さが自社の強みであり、世界トップクラスのバーテンダーのための製品を作ると決めたからこそ実現したもの」と評価。「特徴的な流線型のフォルムも、元々カクテルツールメーカーではなかったからこそたどり着いた外観であろう。製品が生まれ、育った10年間から私たちが学べることは多い」とも。

 同社の横山栄介社長は「今回の受賞を励みに自動車産業で培った技術を幅広い分野で生かしていけるよう努力を重ねてきたい」と話す。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース