本年度の図書館読書啓発事業「家読(うちどく)推進講座」が7月2日、みよし市図書館学習交流プラザ「サンライブ」(みよし市三好町)で行われた。
家読は「家庭読書」の略。家族みんなで読書をすることで、家族のコミュニケーションを深めることを目的とした読書運動。
今回の講座では、参加者に家読について知ってもらうとともに、家庭で読み聞かせの機会を増やすきっかけにしてもらおうと、子どもの本専門店「本とごはん ある日」(岐阜県恵那市)店主の榊原悠介さんを講師に迎えて行い、市内外から約30人が参加した。
講座では、榊原さんが絵本に興味を持つようになったきっかけや来歴を紹介した後、「読書とは何か?」をテーマに話を広げ、自身の娘や勤めていた小学校で出会った女の子とのエピソードを紹介。「読書は、本の内容が自分の体験とつながった際に起こることだと思う。本を読んでいる最中は、情報を入れて化学反応を起こしている状態で、その数カ月後、数年後に、ポロっと感想が出るまでが読書」と話すと、大きくうなずく参加者の姿が見られた。
「家読の始め方」として、両親と子どもが好きな絵本をそれぞれ10冊ずつ選び、それを混ぜて入れた「ひと箱本棚」を紹介。「これを枕元に置いて寝る前の読み聞かせに使うと、子どもが自分の好きな本を選んでくれた時に、親も楽しんで絵本を読むことができるし、親の楽しそうな表情を見て子どもも喜ぶという幸福のサイクルが出来上がる」と説明。参加者はメモを取りながら、家読への関心を深めていた。