「郷土玩具展 干支と辰」が現在、豊田市民芸館(豊田市平戸橋町)で開催されている。
来年の干支(えと)である「辰(たつ)」をモチーフにした張子や土人形、土鈴など、全国の地域性に富んだ温かみのある郷土玩具約100点を展示している。
辰は、干支の中では唯一、空想上の動物で空を飛ぶということから、空高く昇っていく龍を題材にした凧(たこ)の展示も多く、会場の第3民芸館の入り口には、骨を張る前の大きな凧絵を飾る。
このほか、龍の姿がかたどられ、色彩や表情が豊かな「名古屋土人形」、一宮市の「起(おこし)土人形」の土鈴、車輪の付いた福島県三春町の三春張子の龍、島根県出雲の出雲張子からは龍が首を振る張子を展示する。
力強さの象徴ということで、男児の出産祝いに贈られた海を行く船と龍、弓矢をモチーフに作られた沖縄の魔除け「矢数(やかじ)」、ほうきの産地で知られる栃木県鹿沼市からは、箒(ほうき)を作った後の端材を使って作られた龍の「きびがら玩具」など、地域の特色を持つ玩具を紹介する。
学芸員の岩間千秋さんは「今回は、東北から沖縄まで、たくさんの地域色のある郷土玩具を展示している。色鮮やかで、楽しい造形をご覧いただけたら」と来館を呼びかける。
開館時間は9時~17時。12月28日~1月4日と月曜休館。観覧無料。2月4日まで。