創立50周年を迎える豊田市立下山中学校(豊田市大沼町)で9月11日、ドラマ「下町ロケット」のモデルとなった講師による講演会が開かれた。1971(昭和46)年に創立され、昨年度で50年目を迎えた同校が創立50周年記念事業の一環として企画した。
「下町ロケット」のモデルが夢を語る 下山中創立50周年記念講演
講演会には全校生徒約90人と、同校教員、創立50周年記念事業実行委員会、下山ロケットプロジェクトのメンバーが参加。「思いは招く~夢があれば何でもできる~」をテーマに、ドラマ「下町ロケット」のモデルとなった植松電機(北海道赤平市)社長の植松努さんを講師に迎え、将来の夢や会社で開発したロケットについての話をスライドや映像を見せながら講演が進められた。
この中で、植松さんが子どものころ、潜水艦を作ることが夢だったが、当時、周りの大人たちに無理だと否定された時に夢について考え直した体験談を交えながら、「今できないことを追いかけることが夢では」「一度しかない人生、『楽』ではなく楽しいことを探そう」と語ると、生徒たちは将来の夢について改めて考えている様子だった。
これまで行ってきたロケットエンジンの実験で、失敗を重ね試行錯誤を繰り返し、エンジン開発に成功したエピソードを紹介した場面では、「失敗を避けると成長できなくなる。失敗しても、その理由を考えて解決につなげてください」と、チャレンジすることの大切さを呼び掛けた。
講演会が終わると、運動場で下山ロケットプロジェクトのメンバーにより、紙でできた約1メートルの手作りロケットの打ち上げが行われ、カウントダウンとともにロケットが打ち上がると、生徒たちは空高く舞い上がる様子をうれしそうな表情で見上げていた。
同校では10月16日に「創立50周年記念式典」を行い、社会で活躍中の卒業生を招待し下山地区に関わるトークショーを行う予定。