豊田市猿投地区で、早生の中心品種である「日川白鳳(ひかわはくほう)」の収穫がピークを迎えている。
同市は、栽培面積、出荷量共、県下有数の「桃の産地」として知られ、市街地北端に位置する猿投地区では、JAあいち豊田桃部会のメンバーを中心に6月から9月にかけて、9品種の桃が栽培されている。
今年は春先に気温が高かったこともあり、例年より4日程度早く出荷が始まった。
35年にわたり桃の栽培を手掛けている同組合桃部会の森敏康・会長が所有する舞木町の畑では6月21日、旬を迎えた「日川白鳳」の収穫が行われた。収穫作業では、品質を守るため紙で覆われた桃の実を素手で丁寧にもぎ取り、肩に掛けたかごに取り分けていき、かごいっぱいになるとトラックの荷台で出荷用プラスチックケースに1つずつ丁寧に並べていった。
森さんは「生産者は消費者の皆さんの笑顔を思い浮かべて収穫している。手塩に掛けて育てた桃を、ぜひ食べてほしい」と話す。
6月下旬にかけて「日川白鳳」がピークを迎え、以降、7月上旬から「白鳳」、7月下旬の「川中島白鳳」を経て、9月の「ゴールデンピーチ」まで順に収穫。市内のスーパーやJA直売所をはじめ、名古屋や岡崎、浜松などの各市場へ合計440トンを出荷する予定。