「たんころりんの夕涼み」が現在、足助の町並み一帯で行われている。

豊田・足助で「たんころりんの夕涼み」　初日は「綾渡の夜念仏」特別公演も

　足助地区では毎年8月上旬～15日の間、歴史的な建造物が並ぶ旧街道沿いに和紙で作った円筒形のあんどん「たんころりん」を並べ、和紙を通した火の明かりで、暗がりの古い町並みを照らし夏夜の情緒を演出する催し「たんころりんの夕涼み」を行っている。

　期間中、店先や民家の玄関、橋など、足助の街並み一帯に文字や絵など、さまざまなデザインが施された「たんころりん」が並べられ、柔らかく揺らぐ光が懐かしさや安堵感を与えることから、豊田市内外から多くの人が訪れている。

　イベント初日の5日には、足助地区の伝統行事で2022年11月30日にユネスコ無形文化遺産に登録された「綾渡の夜念仏と盆踊」の特別公演が行わた。踊りの様子や足助の街並みを撮影するために、大きなカメラを持って市外県外から訪れた人も多く、会場はにぎわいを見せた。

　踊り手たちは、念仏を唱えながら、足助橋から陣屋跡ひろばまで練り歩き、ひろばに到着すると、「越後甚句」「よさこい節」など5曲の踊りを披露。その姿を一目見ようと集まった人たちは、念仏と鐘の音が作り出す厳かな雰囲気に感じ入り、世界に誇る足助地区の風流踊りを楽しんでいた。