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豊田市、ベンチャー企業と物流ドローンの災害時活用等で協定締結

締結式に臨むSkyDrive福澤知浩CEO(左)と太田稔彦豊田市長(右)

締結式に臨むSkyDrive福澤知浩CEO(左)と太田稔彦豊田市長(右)

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豊田市役所で6月25日、「物流ドローンの災害時活用及び社会実装促進に向けた協定」締結式が行われた。

防災や山間部での利活用が期待される国産「大型物流ドローン」

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 この協定は、豊田市と同市山間部で「空飛ぶクルマ」の開発に取り組むベンチャー企業「SkyDrive」(東京都新宿区)が、同社が開発した「物流ドローン」を用いた同市の災害現場での物資搬送と、他の分野での社会実装に向けた支援を行うことを目的として新たに結ばれたもの。

 豊田市は、2019年5月に締結した「新産業創出へ向けた『空飛ぶクルマ』開発に関する連携協定」に基づき、同社の「空飛ぶクルマ」「物流ドローン」の開発に対して開発拠点や実証フィールドを提供するなど、積極的に支援しており、今回、同社が開発を進めてきた物流ドローン「Sky Lift」の開発に一定の成果が得られたことから、新たに協定を締結する運びとなった。

 締結式には、太田稔彦豊田市長やSkyDriveの福澤知浩CEOをはじめ関係者らが出席。協定に関する趣旨説明が行われた後、太田市長と福澤CEOが、それぞれ協定書に署名し協定が結ばれた。

 締結に先立ち、太田市長は「豊田市は市域の7割が山間部で、災害時に孤立する集落の救援に役立つことが期待される。この協定により実証を積み重ね、市内で開発された物流ドローンが、いち早く世に出て活躍することを期待している」と述べ、今回の協定締結の意義を強調。福澤知浩CEOは「『空飛ぶクルマ』の開発過程で誕生した日本でも有数の大型ドローンで、水やAEDなどの物資を安定して運ぶことができる。物資輸送が困難な場所に荷物を届けることも可能になり、医療や防災で利活用から農業分野での活用まで領域を広げていきたい」と述べ、ドローンを活用した物資輸送の普及に意欲を示した。

 今回、物資輸送で使用される物流ドローンの機体は、全長1.2メートル、全幅1.8メートル、高さ1メートル、重量約55キロで、軽トラックや大型バンでの運搬も可能なサイズ。最大30キロの荷物の運搬が可能で、着陸せずに荷物を昇降するホイスト機構も搭載できることから、急な斜面など着陸困難な場所での迅速な物資搬送での活躍が期待される。

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