豊田市石野交流館(豊田市力石町深田)で7月2日、豊田市立中金小学校(中金町塚ノ本)の児童が地元の伝統芸能「石野歌舞伎」を披露した。
地域の素晴らしさを知ることで、ふるさとを誇りに思い、住んでいる地域を大切にする心を育もうと取り組む「ふるさと学習」の一環。地元で受け継がれてきた石野歌舞伎に触れることで、伝統芸能について理解を深めてもらおうと本年度から始まった。
当日は、同小5・6年生児童合わせて11人が、今年5月から石野歌舞伎保存会のメンバーの指導の下で練習してきた「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」を、保護者の前で披露した。
「白浪五人男」は、5人の盗賊を描いた歌舞伎の代表的な演目で、発表ではボランティアスタッフに着付けてもらった衣装を着てメークをした児童らが舞台に登場し、真剣な表情で熱演した。
中でも、大勢の追手の役人が待ち構え、5人の盗賊を取り囲み捕まえようとする場面では、5人の盗賊が次々と名乗りを上げて、追手たちとの大立ち回りのシーンを迫力ある表現で演じた。
発表後、児童と保護者が一緒に記念撮影を行い、歌舞伎を見た感想を聞いた児童はうれしそうに笑顔を浮かべるなど、これまで練習してきた成果を存分に発揮できた様子がうかがえた。