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豊田市民文化会館で「徳川歴史講演会」 平和の意義語る

徳川家広さんによる特別講演の様子。

徳川家広さんによる特別講演の様子。

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 豊田市民文化会館(豊田市小坂町12)で9月24日、「徳川歴史講演会」が開催された。

豊田市民文化会館で「徳川歴史講演会」 平和の意義語る

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 同講演会は、来年NHK大河ドラマ「どうする家康」が放送されることから、徳川家やルーツとなる松平家や松平郷の歴史に理解を深めてもらうことを目的に、豊田市が主催し、創立70周年記念事業の一環として豊田商工会議所との共催で開いた。

 第1部は、徳川家のルーツとなった松平太郎左衛門家25代当主の松平輝夫さんが「戦国時代の松平家」と題して講演を行った。

 この中で、松平家のルーツは京都の公家で、当時所領として松平郷を治めていた「在原家」であることや、娘2人しかおらず跡取りが必要だったことから関東からこの地に来た武士の新田親氏(ちかうじ)を婿に迎え入れ、松平家が誕生したことなどを解説。賀茂神社のシンボルである「葵(あおい)」から松平・徳川家の家紋が「葵」であることなど、松平家にまつわる歴史や当時の時代背景、豊田・松平郷に残る史跡などについてスライドを使い紹介した。

 第2部では、徳川宗家次期当主で徳川記念財団理事長の徳川家広さんが「乱世の土台に平和を築く-世界最長の『徳川の平和』」は、いかにして実現したか」と題して講演を行った。

 徳川さんは米ミシガン大学で経済学を学んだ後、国連食糧農業機関(FAO)ローマ本部とハノイ支部で勤務し、コロンビア大学で政治学修士号を取得。そうした見地から、ウクライナ情勢や日韓関係などを歴史的観点から解説した。「関ヶ原の戦い」の真相は、豊臣秀吉が行っていた朝鮮出兵の推進派と反対派によるものではないかという独自の視点で切り込み、海外との貿易で高貴な品を手に入れてきた日本の為政者にとって、国内の平和や周辺諸国との和平が必要で、徳川幕府は長い年月をかけて実行し、豊かな国へと成長させてきたと紹介。「欧米を中心とした西側諸国とロシア・中国といった東側諸国の関係が悪化する中、中立的な立場を取れる日本こそ、平和を訴えていくべき」と話し、豊かな日常のためには平和が不可欠であることを強調し、会を締めくくると、会場からは大きな拍手が送られた。

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