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本多静雄さんの研究の原点「幻の壺」「黒い壺」 本多記念民芸の森で公開

右:「幻の壺」短頸壺 左:「黒い壺」葛沢の蓮弁文壺

右:「幻の壺」短頸壺 左:「黒い壺」葛沢の蓮弁文壺

 豊田市本多記念民芸の森(豊田市平戸橋町)で現在、民芸の森オープン10周年特別企画「幻の壺(つぼ)と黒い壺-本多静雄のやきもの奇遇談-」が開かれている。

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  同企画は、2点の作品「幻の壺」と「黒い壺」を展示し、日本有数の古陶磁研究家として知られる豊田市の名誉市民で実業家の本多静雄さんがやきものに向けた興味、関心から渥美窯(あつみよう)発見に至る軌跡を紹介している。

  会場となっている田舎家には、本多さんがエッセーの中で名付けた「幻の壺」である「短頸壺(たんけいこ)」と「黒い壺」である「葛沢の蓮弁文壺(つづらさわのれんべんもんこ)」を展示。

  「黒い壺」は、元は足助地区葛沢町の旧家で使われていたもの。譲り受けた本多さんは、どこで焼かれたものなのか産地が分からないその立派なつぼに興味を持ち、自分の所蔵品の中にある、文字が書かれた似ているつぼのかけらを手がかりに産地を探求。その中で「黒い壺」と同じ産地と考えられる「幻の壺」を探し出し、それが焼かれた、日本を代表する古窯の一つである渥美窯の発見につながった。

  今回の展示では、本多さんの古陶磁研究の原点となっており、別々の場所に収蔵されている高さ約50センチの「幻の壺」と高さ約40センチある「黒い壺」が並ぶ貴重な機会となっている。

  梅村美紀子館長は「今回の展示は、70年前に本多さんが入手した黒い壺をきっかけに、焼き物の産地と時代を特定する物語が背景にあるが、まずは2点の作品の魅力や存在感をお楽しみいただければ」と来館を呼びかける。

  開館時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日は開館)。観覧無料。8月30日まで。

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