熱中症に負けない体づくりを学び実践するイベント「元オリンピック選手と考える 熱中症に負けないカラダづくり」が5月25日、中京大学豊田キャンパス(豊田市貝津町)で開催された。
豊田・中京大で熱中症予防イベント 競泳メダリスト松田丈志さんが講演
今年4月に「改正気候変動適応法」が施行されたことから、豊田市が熱中症対策の一環として、市民らを対象に開いた同イベント。講師に同大出身の競泳オリンピックメダリストで、日本オリンピック委員会(JOC)理事の松田丈志さんを迎え、講義と実技の2部構成で行われた。
第1部では、松田さんが食事・睡眠・水分補給などを中心に、選手時代の経験に基づいた体調管理方法や熱中症対策について解説。水分補給については、糖分やミネラルを含むスポーツドリンクが熱中症予防に効果的であり、運動を行う前に水分を取ることがポイントとなることを、サッカー選手の事例を挙げて説明した。また、屋外で日光を浴びる場面では、首元を覆い直射日光を遮ることや、運動前に深部体温を冷やすことが熱中症予防につながると説明されると、来場者は松田さんの話に熱心に耳を傾けていた。
第2部は、「熱中症予防のためのカラダづくり」と題して、隣接する屋内の短距離走練習場に会場を移し、松田さん指導の下、参加者がストレッチなどのエクササイズで汗を流した。
企画した豊田市環境政策課の三俣淳さんは「講演会で学んだ知識を熱中症予防に生かしてほしい。市内の公共施設や民間施設に一時的に暑熱から避難できる『クーリングシェルター』を設けているので、上手に活用して暑い夏を乗り切ってもらえれば」と呼びかける。